自民党「公共工事品質確保に関する議員連盟」の根本匠会長ら幹部は12日、東京・永田町の党本部で建設業4団体と意見交換会を開き、働き方改革に関する要望を受けた。根本会長は「具体的な課題を詰めていくことが大事」とし、国土交通省に今後の方針を検討するよう要請。同省の青木由行官房建設流通政策審議官は「要望を受け止めて検討する」と応じた。
出席したのは日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)、全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)、全国中小建設業協会(全中建、豊田剛会長〉、建設産業専門団体連合会(建専連、才賀清二郎会長)の4団体。日建連は週休2日の本格導入に向けた取り組みの後押しや、建設キャリアアップシステムの普及促進支援などを要望した。
全建は設計労務単価の抜本的引き上げ、技能者の需給調整がより簡潔に実施できる制度構築など、8項目を求めた。全中建は働き方改革や生産性向上、社会保険加入促進などの取り組みの地方自治体への徹底を要望。建専連は専門工事業者を入札で評価する仕組みなどを求めた。
要望を受け、根本会長は「業界の努力と共に、自治体を含め発注者の努力でも生産性を高めていくことが大事だ」と強調。市場の実勢価格を反映して設定する設計労務単価について「週休2日を見込んだ単価設定など、政策的な視点を入れることも考えてはどうだろうか」と提案した上で、「課題を整理し、現場の意見を聞きながら政策を作り上げていく」と述べた。
国交省の五道仁実官房技術審議官は「発注を平準化し繁閑差をなくす取り組みを自治体へと浸透させる。i-Construction(建設現場の生産性向上策)の取り組みなどをさらに進めることで担い手の確保につなげていく」との考えを示した。