自民党・公共工事品質確保に関する議員連盟(会長・根本匠衆院議員)は15日、国土交通省に建設業の働き方改革と生産性の向上に関する要望書を提出した。公共工事品質確保促進法(品確法)の基本理念である中長期的な担い手の確保・育成を目的に週休2日の拡大と、産業全体での生産性の向上ヘ、より一層の施策の充実と環境整備を求めた。
要望は、品確法「運用指針」の徹底や、建設企業が週休2日に取り組むことができる環境の整備、中小企業を合めた産業全体での生産性の向上の推進など5点。
12日に自民党本部で実施した日本建設業連合会(山内隆司会長)、全国建設業協会(近藤晴貞会長)、全国中小建設業協会(豊田剛会長)、建設産業専門団体連合会(才賀清二郎会長)の関係4団体からのヒアリングを受げて、品確議連としての要望をまとめた。
適正な利潤を確保するための適正な予定価格の設定や、週休2日の実施(工期の延伸)に伴う必要経費の確保、中小企業へのi-Construction(ICTの活用)の普及を目的に積算を合めた基準類の改善と支援策の充実などを明記した。
技能や経験を持つ技能者が将来にわたって持続的に活躍できる環境整備として、社会保険への加入の徹底と、4月から登録手続きが開始される建設キャリアアップシステムを活用した技能者に対する評価の検討も盛り込んでいる。
根本会長、野田毅最高顧問(衆院議員)、佐藤信秋幹事長(参院議員)、足立敏之事務局長代理(参院議員)ら品確議連の幹部から直接、要望を伝え聞いた石井国交相は「将来の担い手の確保を確実なものにするためにも建設業の働き方改革や生産性の向上は喫緊の課題となっている。(要望を)しっかりと受げ止めて、省として速やかに対応策をとりまとめたい」と述べた。