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2018/12/27(木)
新聞記事
平成30年12月25日 建設工業新聞

19年度予算案
公共事業費6.9兆円確保
国交省分5.9兆円 ゼロ国債に1095億円

国土強靭化関連施策
総額40.3%増の5.3兆円
公共事業関係費は4.2兆円

政府は21日、19年度予算案を決定した。一般会計の総額は101兆4564億円となり、当初予算で過去最大を更新。財源として建設国債を6兆9520億円発行する。公共事業関係費は前年度を9310億円上回る6兆9099億円(前年度比15.6%増)を計上。うち「臨時・特別の措置」は8503億円。差額が通常分で、前年度を807億円上回る6兆0596億円(前年度比1.3%増)を確保した。

国土交通省分は一般会計の総額が6兆8609億円(18.1%増)。うち公共事業関係費は災害復旧を含め7835億円上回る5兆9663億円(15.1%増)となった。東日本大震災復興特別会計の国交省所管分は4632億円(1.5%増)、独立行政法人などに充てる財政投融資には総額で2兆3745億円(30.1%減)を計上した。

公共事業の施工時期の平準化措置として、国庫債務負担行為(国債)の活用を継続。2カ年国債の規模を2099億円(18年度当初1740億円)に増額。契約を年度内に行い予算執行を翌年度以降にするゼロ国債も1095億円(同1345億円)を設定した。

公共事業関係費の府省別内訳は次の通り(@通常分A臨時・特別の措置)。

▽国交省=@5兆2510億円A7153億円▽農林水産省=@6966億円A1200億円▽厚生労働省=@182億円A40億円▽経済産業省=@22億円A10億円▽環境省=@493億円A100億円▽内閣府@424億円。


【臨時・特別の措置】
19年10月に予定されている消費税率引き上げに伴う経済変動対策と、今月14日に決定した「防災・減災、国土強靭(きょうじん)化3カ年緊急対策」で構成する特別計上枠。

政府が21日決定した19年度予算案のうち、国土強靭(きょうじん)化関連施策に関係省庁が計上した予算の総額は前年度比40.3%増の5兆3056億円となった。公共事業関係費は29.6%増の4兆2682億円だった。

今夏以降に全国で相次いだ大規模な自然災害を踏まえ14日決定した「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」の関連事業は1兆3447億円。公共事業関係費は8503億円に上る。臨時・特別の措置で手当てする。

緊急対策分を除いた国土強靭化関連施策は4.8%増の3兆9609億円を確保。公共事業関係費は3.8%増の3兆4179億円となった。

21日決定した18年度第2次補正予算案で関係省庁が国土強靭化関連施策として計上した予算総額は1兆0823億円。このうち公共業関係費は7795億円を占める。緊急対策の初年度分として優先的に行われる予定だ。


強靭化の必要性を分かってもらえた
佐藤参院議員

政府が21日に18年度第2次補正予算案と19年度予算案を決定したことを受け、自民党の佐藤信秋参院議員は日刊建設工業新聞などの取材に応じ、「急いで着手しないといけない国土強靭(きょうじん)化対策が盛り込まれた」との見解を示した。

政府は「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」の事業規模として約7兆円を投じる方針。18年度第2次補正予算案と19年度予算案を合わせて国費ベースで2.4兆円を計上した。佐藤氏は「防災・減災、強靭化の必要性を分かっていただけた」と政府・与党の一連の対応に感謝した。

激甚化する災害が頻発していることを踏まえ、「(緊急対策が終わる)4年目以降をどうしていくかが大事だ。10年や15年先を見据え、事業費を盛り込んだ長期計画を立てないといけない」と述べた。



建設工業新聞

国交省分は8915億円
18年度第2補正予算案
強靭化緊急対策など3本柱に

政府は21日の閣議で18年度第2次補正予算案を決定した。追加歳出は3兆0351億円で、財源として建設国債を1兆3082億円発行する。防災・減災や国土強靭(きょうじん)化の予算として1兆0723億円を計上した。国土交通省分は国費ベースで8915億円。うち6323億円を臨時・特別の措置に充てる。

今回の補正予算案は、政府が14日に決定した「防災・減災、国土強靭化3カ年緊急対策」で初年度の位置付けとなる。国交省関係は、▽防災・減災、国土強靭化のための緊急対策(6323億円)▽中小企業・小規模事業者に対する支援(2億円)▽その他喫緊の課題への対応(2589億円)−の3本柱。「防災のための重要インフラ等の機能維持」に1803億円、「国民経済・生活を支える重要インフラ等の機能維持」に1701億円、「社会資本整備総合交付金、防災・安全交付金による緊急対策」に2819億円を投じる。

社会資本整備総合交付金による緊急対策には274億円を充て、防災・安全交付金による緊急対策には2545億円を計上。地方自治体のインフラ老朽化対策を重点的に支援する「地域における防災・減災、老朽化対策等の集中的支援(防災・安全交付金)」に429億円を確保。今年発生した台風や豪雨により被災した公共土木施設などの災害復旧などに1092億円を充てる。

公共事業の発注平準化措置として、当該年度の支出がゼロで年度内に発注が行える国庫債務負担行為(ゼロ国債)に757億円を設定する。

政府は来年の通常国会に18年度第2次補正予算案を提出し早期成立を目指す。


12.1%増、13兆円に
19年度自治体の公共事業費
総務省試算

総務省は21日、地方自治体の19年度歳出見込み額をまとめた。公共事業関係費に当たる投資的経費の総額は前年度比12.1%増の13兆円と試算。自治体単独事業費は5.2%増の6.1兆円、国直轄事業の地方負担金と国庫補助事業を合算した歳出額は18.9%増の6.9兆円に上る。

投資的経費とは別に、インフラや公共施設建築物などの維持補修額は3.2%増の1.4兆円を見込む。

今後、総務省は詳細な自治体の19年度歳入・歳出見込み額を示す19年度地方財政計画をまとめ、2月ごろまでに閣議決定を目指す。