2015/12/2(水)
新聞記事
平成27年11月24日 大阪建設工業新聞


特集「公共事業を考える」
今こそ着実、安定的な
公共投資予算の確保を
参議院議員 佐藤 のぶあき







国土強靭化を進めよう

私たちは、2013年12月に防災、減災、老朽化対策をしっかり行って、わが国を守るために国土強靭化基本法を作りました。国土強靭化には、各地域のインフラを充実させ、成長戦略につなげていく狙いも込められています。首都圏だけでなくて、関西にも、日本海にも軸を作って国土を強くしなければならない。拠点都市・地域もたくさん作る必要があります。

地方創生を進める

今、地方創生の議論がされていますが、そもそも地域に人がいないと、国土は守れないわけで、脆弱性を自分たちで再評価して計画を立てて、実行してもらう必要があります。国土強靭化地方計画に基づいて、地方に雇用の機会を創っていく必要がある。国土強靭化という言葉には、内需拡大という意味が合まれているので、必ず経済成長に結びつきます。

デフレの原因は公共投資の削減

誠に残念な話ですが、1990年代からわが国の公共事業は削減され続けた。96年、橋本内閣の頃だが、当時私は国土交通省にいて「公共事業を削るなんてとんでもない。日本経済は、デフレになりますよ」と主張しました。その時は、消費税も3%から5%に引き上げられました。間接税を上げて、公共事業を削減するなんて、日本だけです。以来、ずっと削減し続けてきた。公共投資を削り続けたので、民間投資も減ってしまった。単年度ベースで見ると、中国の輸出バブルと重なる15年〜19年は例外的にGDPが上がっているが、3年平均で見ると、はっきりデフレの兆候が示されている。平成7〜9年のGDPは514兆円、これに対し22年〜24年のGDPは476兆円まで落ち込みました。15年間で38兆円も減ったことになります。同じ期間の建設総投資額は79兆円から43兆円に。約36兆円減でほぼGDPの減少分は建設総投資額の減少と等しい。建設総投資が約45%減少したが、この原因は公共投資額を約45%減らしたからと思われる。民間投資も同じように約45%減ってしまった。公共がだめなら民間投資で、という論は成り立たちません。インフラ整備をするから、そのストック効果を期待して民間投資も誘発されると考える方が自然であり、現実的であります。

地域の守り手としての建設産業の担い手確保

建築総投資額を減らしたので、働いている人たちの賃金が減りました。そのため、地方の建我産業を支える人たちの数も随分減ってしまった。現在、建設現場に従事している方は約500万人。平均年齢は55歳くらい。だから、若い人たちにもっと建設業に入って欲しいと願ってやまない。建設現場に働く人たちが全国にいないと、いざという時の対応もできない。東日本大震災の時に、国交省東北地方整備局が「くしの歯作戦」を実行。道路を懸命に切り開き、障害物を取り除いてくれたわけだが、現場で担い手どなったのは建設業の人たちでした。

地方創生、テフレ脱却のために公共投資の着実で安定的確保が必要

地方創生も、国土強靭化も、インフラを整備し、そのストック効果を十分発揮しながら、東京一極集中を是正して、地方を守る担い手を確保し続けることが必要です。その為には公共投資を着実に安定的に確保するととが求められる。そこで以下の主張を強調しています。

  1. 平成27年度は、当初予算+繰越し+前年度補正予算を加えたいわゆる予算現額が5年前の民主党政権下に比べても約一割減である。公共投資国費の少くとも約五倍が地方費+民間役資に結果的につながっている。何としても早目に、補正予算を組む、経済対策を進めてアベノミクスの地方への進展を進めると、アナウンスする必要がある。
  2. 28年度以降も着実に防災、減災、老朽化対策を進める、その為に削減され過ぎた公共投資予算を戻し続けて、15年、20年先の地域づくりを展望する必要がある。
  3. 地方創生交付金予算は、いわゆる知恵比べ予算として、ソフト施策の充実に特化すること。公共投資はこれとは別途に息長く、持続的に進めるべきもの。

多くの皆様のご支援、ご指導を賜りながら、これら政策の実現に向けて引続き微力を尽くして参ります。



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